早馬山医王院 薬師寺

貴重な仏像や経典が大切に受け継がれる静謐の古寺。

里山の静けさに包まれた葛尾村・早馬山(はやまさん)に佇む薬師寺。

葛尾村の名家である葛尾大尽一族が代々深く信仰し、今も貴重な仏像や経典が大切に受け継がれています。

寺に残る文化財の多くは、この一族の寄進によるものです。


■金剛界大日如来坐像

5代目当主・松本聡通の妻で京都の公家の出身であるイネが寄進したもの。真言密教の中心尊である大日如来の像は、豪華な宝冠や装飾をまとう独特の姿で、寺の信仰の象徴となっています。

■涅槃像の掛け軸

270年以上前の寛延3年(1750年)に松本博通が寄進。横1.8メートル、縦3.5メートルの大きさを誇り、お釈迦さまの入滅を嘆き悲しむ弟子や動物たちが色鮮やかに描かれています。

■大般若経(600巻)

同じく博通による寄進として、玄奘三蔵が翻訳した 「大般若経(600巻)」 と、その第578巻である 「理趣分経」 も所蔵されています。

600巻すべてが残る例は福島県内でも珍しいとされ、長い年月を火災や戦禍から免れ、寺の役員たちにより丁寧に守り継がれてきたことがうかがえます。


寺にはそのほかにも、地獄で罪を裁く存在として知られる 「閻魔大王」 や、同じく裁きを担う 「十王」 の木造坐像などが安置され、当時の信仰の厚みを今に伝えています。


天文6年(1538年)に萬海坊行庵(まんかいぼうぎょうあん)和尚が開いた寺院で、のちに真言宗寺院として郡内二十四寺の一つに数えられました。

開山のきっかけは、和尚が出羽国・湯殿山での長年の修行を終えての帰路にこの地へ立ち寄ったことに始まり、浪江町・大聖寺の末寺として創建されたと伝わります。

基本情報

住所
福島県双葉郡葛尾村大字葛尾北平11
アクセス
船引三春ICから車で約65分
JR船引駅から車で約40分
JR郡山駅から車で約70分
ウェブサイト
葛尾村の文化財葛尾コラム:意外と知られていない涅槃像のこと

※営業時間や定休日、料金など変更されている場合がありますので、お出かけの際は問い合わせ先にご確認ください。

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